Page 100 - 権五石会長の人生のエッセイ J-Full
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ソウルに行く
ソウルに上京した私は昼はテニス場でコーチをし、夜は勉強をしながら過ごし
た。
特に夜には龍山にある陽地塾で警備をしながら掃除もする代わりに勉強は無料
だった。
そんな中、私のように警備をして掃除する人の中で、シンという姓を持った人
と親しくなり、自然に私は古い友人のように隔意なく過ごした。
ところが、実はその人がそこの同年代集団の「親分」だった。
私は掃除しながら警備の仕事をする子たちがみんな私のように勉強しようとす
る人たちだと思ったのに···
実はそうではなかったようだ。
とにかく私は下宿代を減らすために、その子たちと一緒に生活することになっ
たし…
その子たちはシンという人に90度の腰を曲げて「兄き、兄き」と呼んだ。 私は
友達同士だから互いに「シン君」、「クォン君」と呼んだ。 そのようなことが
その子たちには気にいらなく機嫌を損ねたようで、普段私に対する態度がよく
なかった。 しかし、別にそんなことまで気遣う必要はないと思い、あまり気に
しなかった。
そんなある日、私の住民登録証が部屋に落ちていて、誰かがそれを見たようだ。
それには私が59年生まれと実際の年齢より2歳少なく記録されていた。
それを見たシン君の子分たちがただでさえ私のことを生意気に見ていたのに、
年齢まで騙して自分たちの親分に近づいてると誤解をするようになり、
とうとうある日、塾の授業が終わった後机の整理をして黒板を消していた夜11
時頃…
「バタン」とドアを閉める音と共に…
4~5人の同年代の連中が手には丈夫そうな木の棒を一本ずつ握って入ってきた。
そして、話す暇もなく、彼らは容赦なく棒を振り下ろした。 瞬間背中を一発殴
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られ、状況は急に険悪になった。私は死ぬ気で戦った。
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