Page 33 - 権五石会長の人生のエッセイ J-Full
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お母さん !



         母は13歳になった年に私たちの

         家に嫁いだという。

         その当時、祖父が裕福に暮らしていたので
         遺産もたくさん譲ってもらって、

         悠久の安東権家の両班の家であり、

         家には世話をする人も数人いたという。
         そんな家に嫁いできた。




         母は進士の家の七姫のうち三女だった。
         母は7姫のおばさんたちの中でも一番きれいで、肌も一番きれいだった。

         家の中に何か行事がある時はおばさんたちが皆集まったんですが、

         その度に私は姉妹の中で母が一番きれいだということを何だか誇らしくて、
         肩がおのずとあがる。

         「女は弱いが、母は強い」という言葉がある。

         弱くて弱い母の一生を見ながら、

         私はその言葉が私の母に最もよく合う言葉だと思う。



         母は父に会って苦労ばかりした。

         父が病気で寝ている時、

         母は幼い3男4女をあらゆる苦労をしながら育てて兄と弟は
         公務員に、姉と妹二人とも嫁がせ、

         妹はソウルにある大学を卒業して今の夫に会って元気に暮らしていて

         いる。
         今日のうちの家族がいるまで母の犠牲があまりにも大きかった。

         母はやらなかった仕事がなかった。  汚い仕事や大変なことなど悪いことはいつ

         も母親の役目だった。
         母はそんな悪いことをしている間も私に

         「お前は運動選手だから、よく食べなければならない」と言いながら、

         私の手を握って家族に内緒で食堂兼肉屋に連れて行って肉を焼いて食べさせた
                                                                                                      QR
         りした。


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