Page 15 - 権五石会長の人生のエッセイ J01
P. 15
伯父と父…。
伯父は祖父の遺産をうまく管理し、その地方で一番の大金持ちであり有志とし
て地域で認められて暮らした。
しかし、私の父は事業に失敗して肺病まで得ることになり、47歳という若さで
早く亡くなった。
伯父はチルソン兄とオサンの二人の兄弟をもうけた。
私をとても大事にしてくれた祖父が亡くなってすぐ、
伯父と父の間は急速に悪くなった。
とうとう父が住み慣れた故郷を去って亡くなるまで···
残念ながら伯父は一度も我が家に来た記憶がない。
私は伯父と父が一緒にいるのを見た覚えがほとんどない。
振り返ってみると実に残念なことだった。
お二人が仲良く暮らしていたらどんなに良かったか!
血肉は二人の兄弟しかいなかったのに…
それにもかかわらず、伯父はよく父に対する不満を周りに話したりした。
私もそんな伯父さんが嫌いにならざるを得なかった。
振り返ってみると、実に残念で残念なことだった。
「家和万事成」と…
家族は和やかに過ごしてこそ全てのことが成功すると言ったが、
私の父と伯父の二人がお互いのために暮らしていたら···
お二人ともお互いに頼りになって、どれだけ役に立ったのだろうか?
'残念…とても残念だ…'
父さんは訓長先生だった祖父の影響を受けたからか文を上手く
書いたものと覚えている。
特に、漢字は町内でも認められる名筆であった。
QR
15