Page 105 - 権五石会長の人生のエッセイ J01
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体育政策
そのように毎日一生懸命働きながら生きてきた。
そして、ふと故郷に行ってくる時は、しきりに運動していた友人たちの消息を
聞くようになった。
誰かは前科者になり、誰かは廃人になり、誰かはどうで、そんなことを聞く度
に心が本当に悲しく悲しかった。
それはまさに体育政策の誤りで···
数多くのスポーツ選手が裏の世界に行かなければならなかった。
習ったことはないし、持っているものもないし、あることはただ拳だけ…
私の同僚たちが体育人たちが… こんなことがいつも胸が痛かった。
そんな中、豊基で偶然ギョンテに会った。
「オソク、うちの仲間の中でうまくいったやつはお前だけだ」
私はこの一言が私には「君だけでもうまくやれ」こう聞こえたし...「君だけで
も生き残って体育政策を正せ」という声のように聞こえた。
清涼里に来るムグンファ列車の中で、その日、ギョンテが言った言葉を数十回
噛みしめ、また噛みしめながら振り返ってみた。
「そう、誰かがしなければならない。 運動選手たちは試合する時は華やかでい
いけど、選手生活が終わるととても
寂しくて虚脱で、できる仕事もないし、
行ける所は裏の世界じゃなければ
肉体労働の場、それとも頭を使わない
単純 労働職だけだよ。これじゃダメ
だ。」と頭の中が思いでいっぱいに
なった。
そんなに忙しい考えと心で
ソウルに来た。
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