Page 37 - 権五石会長の人生のエッセイ J01
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ヨンホとの戦い
「オソクはヨンホの子分だってよ ~」
私が通っていた豊基小学校は豊基邑の真ん中に位置していて、
かなり長い歴史を持つ学校だった。
全校生徒は学年別に6クラスもある地方では、かなり大きな学校だった。
豊基(プンギ)は昔から高麗人参とリンゴがたくさん出て、風が強いせいか、
人々の気質も強い方だった。
私はその豊基小学校に通ってたんだけど、島潭(ドダム)からそこに転校してし
まって 豊基小学校の事情をよく知らなかった。
その学校ではヨンホという子供が拳も強く、負けん気もあり、学友たちにも荒々
しいと定評があった。
私はただの友達だから、またその友達が片手が不自由だから、
助けるために毎回その友達のかばんを持ってきてあげたりした。
でもある日、誰かの口から 「オソクはヨンホの子分だそうです~」って
私をからかうのだった。
私は実はその「子分」という言葉がどういう意味なのかも知らなかった。
(子分。 本来「里親息子」を意味する日本語。 後に「目下の人を低く呼ぶ俗語」
を意味するようになる。)
後でその意味を知ってからはとても腹を立てたし、それによってヨンホと私は一
騎打ちをすることになった。
校内では「放課後にオソクとヨンホが一本勝負する!!!」と急報が広がり、
皆言うまでもなく「ヨンホが当然勝つ」と断言する様子だった。
それぞれ一言ずつ言うのが、ヨンホの拳がとても速くて強いということだった。
私は心の中で「野郎どもが私を知らないな…」もちろん私も負ける気はしなかっ
た。
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「ヨンホの一発目に気をつけろ」
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