Page 38 - 権五石会長の人生のエッセイ J01
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いよいよ授業が終わって···

               豊基面事務所の裏の銀杏の木の
               下で会うことにしたが···

               約束の場所にすでに友達が集まっていて、

               ヨンホも私を先に待っていた。



               私はランドセルを置いてヨンホをにらみつけていると、一瞬顔がぱっとした。

               そして熱い何かが鼻から流れ落ちた。

               戦いに行く前に友達の誰かが「ヨンホの一発目に気をつけろ」と
               前もって言ってくれたんだけど···

               すでに鼻から鼻血が流れていた。

               ただ無防備状態で先に一発撃たれたのだ。



               片手で流れる鼻血をさっと拭いて確認した瞬間···

               その瞬間から···私は理性を失い、無差別攻撃を加えた。
               ヨンホは私の勢いでけんからしいけんかを一度もしたことがないし、

               容赦なく一方的に殴られた。

               そして私はそんなヨンホをさっと持ち上げて片方の排水口のそばに投げ出して
               容赦なく踏みつけた。

               そのままヨンホは病院の世話になった。




               私は戦いを終えた後家に帰ったが···
               母の低い声が聞こえる。

               「早く着替えてついて来い」

               私は早く着替えて母についてヨンホの家に行った。
               ヨンホのお母さんと私の母は普段とてもよく知っていた。

               母は深く謝り、治療費一切を弁償する約束をして、

               私を二度も三度も何度も謝らせた。

               ヨンホのお母さんはそのようなうちの母を見ながら「子供たちがそういうこと
               もあります。」と寛大に接してくれた。


     QR
               私は家に帰る途中で胸がどきどきした。


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